ERC20とは、イーサリアムのブロックチェーンを利用するトークン(主に通貨)に適用される仕様のことです。
ERC20の規約については、EIP: Ethereum Improvement Proposalsによって規定されています。
ERC20トークンが現れるまでは、独自通貨を発行するためには、独自のブロックチェーンを開発し、そのブロックチェーン上のネイティブ通貨を実装する必要がありました。しかし、イーサリアムが出現し、ERC20の規約に従ったスマートコントラクトを実装することにより、誰でも簡単に独自通貨を発行することができるようになりました。そのため、一時期は独自トークンで資金調達をする ICO が大流行しました。
そんな手軽さが売りのERC20トークンですが、ユーティリティトークンとして活用する際には課題もあります。それは、ERC20トークンがイーサリアムのスマートコントラクト上で実装されているために、そのERC20トークンの送金には手数料（ガス代）として、イーサリアムのネイティブ通貨である Ether の支払いが必要になることです。ERC20トークンを利用するために、Ether の存在も意識しなければならないのはユーザビリティ的に課題となります。
syamasaki
あるベンチャー企業(現マザーズ上場)のCTOを務め、その後数々のスタートアップ企業のCTOやリードエンジニアを担当。最近は、ブロックチェーンに興味を持ち、トークンエコノミープロジェクトにも参画。東京工業大学大学院、情報理工学研究科卒。NFTを中心にビジネスだけでなく技術的な面も深堀りながら解説します。
Twitter: @0xsyamasaki
(運用し始めたばかり)